阿武隈源流本沢(赤滝ほか)

2016.09.03(Sat)

福島県西郷村にある「阿武隈源流本沢」

阿武隈源流部には、大きく分けて、今回訪問した本沢以外にも、一里滝沢、南沢、白水沢があります。
その中でも本沢の代表格、赤滝は、恐竜の背骨、ゴジラとも称されるインパクトの大きい特徴的な滝ですが、この滝に逢いに、滝仲間と総勢5人で行ってきました。
訪問は、8月27日です。

前夜から雨で、この日も小雨とはいえ、ほぼ降り続いていて、沢はかなり増水していました。
雄滝までで引き返すか、行けるところまで行ってみるか、ギリギリまで迷った挙句、唯一の経験者で案内人の「鉄砲水はない」の一言、そしてメンバー全員そこそこの経験は積んでいること、他のメンバーの表情等から、最終的には行けるところまでの選択をし、結果的には赤滝まで行ってくることができましたが、個人的に懸念した帰路の増水は予想どおりで、参加した以上は個々の自己責任とはいえ、企画した身としては仮に参加者に何かあれば私の責任ということもあり、全員が無事に帰ることが至上命題ですから、その意味ではアタックすべきではない状況だったことを申し添えます。

<アクセス>
国道289号を西に進み、安心院トンネルを抜けてすぐ、甲子温泉大黒屋方面に左折し、下ります。急カーブを過ぎると間もなく数台分の駐車スペースがあり、この少し下った先に林道があり、ここから入ります。すぐ、甲子大橋の橋脚下をやりすごしつつ進んだ先が本格的なスタートとなります(アプローチ図①)
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なお、駐車スペースは、林道入口よりもう少し先にもあります。

<アプローチ>
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林道を約15分進むと、「危険につき沢の方へ迂回してください」の表示(アプローチ図②)があります。
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以前はこのまま進めたのですが、崩落により迂回せざるを得ないため、一度沢に下ります。
左手に堰堤が見えたところで、沢から山道に入ります。
すぐに分岐(アプローチ図③)(訪問時、青いトタンあり)があって、よく見ないと再び沢に行ってしまいがちですが、そのまま左側に向かって山道を進むのが正解です。
仮に沢に下りてしまったときは、その先の堰堤を越えることができないため、右岸の急斜面を強引に攀じ登る必要があります。
山道を進んで、ロープを伝って沢に下りる(アプローチ図④)と、堰堤のすぐ上に出たことが分かります。
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ここからは基本的に沢の遡行になりますが、訪問時はかなりの増水であったため、途中、右岸・左岸と移動し、歩けるところを進みましたが、通常の水量であれば基本的に沢をそのまま進んでいけそうです。
途中、有名な(?)「阿武隈川ひとまたぎ」がありますが、このときはかなりの増水で危険でした。
何箇所か、鎖場、ロープあるいはフリーでへつりながら進んでいくと、スタートから約1時間40分で雌滝(アプローチ図⑤)に到着です。
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落差は決して大きくはないものの、オーバーハングした断崖から落下する直瀑で、濡れずに裏見ができます。滝壺は広く、訪問時の悪条件ですら、美しさが分かるほどでした。この上に渓流瀑帯があり、落差15mというのはそれを含めてのものかと思われます。

ここからわずかに戻ると、右岸に鎖があるので、この岩場を直登します(アプローチ図⑥)
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そこから尾根筋を進んでいくと、分岐があり右下に雄滝が見える(アプローチ図⑦)ので、踏み跡を辿って下って沢に出て少し遡行すると、雌滝から約10分で雄滝(アプローチ図⑧)に到着します(約60mの登りと下り)。
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本沢最大クラスの落差50mの直瀑で、豪快かつ端正な姿は爽快です。
このときはかなりの水量で、近づくと息ができないほどの瀑風でした。
ここも本当は美しい滝壺を有していますが、増水のために楽しむことができなかったのは残念です。

更に先を目指すため、約60m登り返して尾根筋に戻ったら、そのまま約100m登っていきます。帰路に気づきましたが、結構な痩せ尾根なので、足を踏み外さないよう気をつけましょう。
ここからロープ伝いにトラバースするとルンゼが出てくるので、ここからもロープも使いながら約20m攀じ登ります(アプローチ図⑨)
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トラバースしてからルンゼに取り付くところは、かなり岩肌が脆くなっており、落石も多いので、慎重に進む必要があります。

ルンゼを登りきったら、ここからはひたすら沢を目指して下ります。
緩やかに下って行くと間もなく、急斜面に出るので、安全を期すならザイルを出したほうが良いかもしれません。なくても行けますが、安心感が違います。
途中、踏み跡が少し不明瞭になりますが、歩きやすいところを見極めながら下って行くと、天狗滝が見えてきます。
沢まで下りると、ここは本沢の枝沢、天狗滝沢となっており、少し遡行していくと、雄滝から約1時間で天狗滝に到着します(アプローチ図⑩)
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この天狗滝、荒々しさが特徴的な阿武隈源流本沢にあって、唯一の安らぎの形状をしている滝といえるかもしれません。落差30m、直瀑と分岐瀑の組み合わせは、なかなかの美しさです。

天狗滝沢を下って行くと、本沢と合流します。
なお、少しルートから外れ、本沢を下って行くと雄滝の少し上流部に、約30mの無名瀑が左岸から落ちています。また、天狗滝沢と本沢が合流するところはいくつかの小滝がありますが、最下流部の幅広のもの(アプローチ図⑪)は、なかなかの美しさです。
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沢の水が少ないときは、天狗滝沢から本沢に下りてしまって良いのかもしれませんが、そのままは進めなそうでしたので、天狗滝沢から本沢に落ちる小滝の上を渡って、トラバースして淵となった激流をやり過ごしてから本沢に下ります。

本沢に出たら、そのまま遡行していくと、2つの沢の出合いが見えてきます。一見すると正面が本沢と思いがちですが、こちらは地形図に出ていない赤滝沢ですので、まずは右手の本沢を進みます。
間もなく見える滝が霧降滝で、天狗滝から約30分で到着します(アプローチ図⑫)
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霧降滝は、岩肌で形を変えながら落ちており、ここは濡れるのを覚悟すれば、裏見ができます。直下から見えるのは約15mですが、その上に連瀑帯があるようで、落差20mは、それも含めてのものと思われます。
なお、本沢はこの上にも滝がいくつかあるようで、沢ヤはそちらを詰めていくようです。

本沢を下り、赤滝沢に入っていくとすぐ奥手に、念願の赤滝が見えます。霧降滝からは約5分ほどなので、すぐ近くです(アプローチ図⑬)
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落差50m、金属イオンにより少し赤みがかった岩肌、まさに恐竜の背骨のような、ゴジラとも称されるこの赤滝は、他に類を見ない独特の形状をしています。
自然の力を思い知らされるとともに、どうやってこの形状となったのか、時の流れに思いを馳せたくなります。
この本沢筋の滝群はどれも素晴らしく、それぞれが単体でも訪れる価値のある滝ですが、赤滝を見た瞬間、それまでの個々の感動がすべてリセットされてしまったかと思えるほどに、この赤滝は素晴らしく、また、印象深い滝です。
ここも滝壺はなかなかの美しさを見せてくれました。
念願の赤滝を見ながらの昼食は、ことのほか格別でした。

赤滝まで約3時間半、危険箇所、不明瞭箇所もありますが、特に赤滝は行くだけの価値のある素晴らしい姿をしていますので、次回は、晴れの日、通常の水量のときに行きたいと思います。

なお、足回りですが、沢歩きが主体となり、へつりもあるので、沢靴が良いでしょう。
ソールは、ステルスのラバーソールでも、一般的なフェルトソールでも大丈夫かと思われます。

崩落等により以前とはルートが変わっていること、沢の渓相によっては進むルート・難易度・危険度も変わってくるので、注意は必要です。基本的にマーキングはありますが、ところどころルートが不明瞭なところもあるので、ある程度の熟練者以外は、案内人がいたほうが安心だと思います。
チェック

背戸峨廊

2016.08.04(Thu)

福島県いわき市にある「背戸峨廊」

2009年に一度周回コースで歩いてきましたが、その後、東日本大震災で長いこと通行止めとなっていて、昨年一度復旧しましたが、関東・東北南部を襲った豪雨によりまた通行止めになり、この7月16日にようやく復旧しました。
この情報をくれた滝仲間さん含め3人で解禁を噛み締めつつ、行ってきました。
訪問は、7月31日です。

なお、この一風変わった名称は、いわき市出身の詩人・草野心平が名づけたもので、隠れた岩壁が切り立ったところという意味合いとのことです。
ゴルジュのことを背戸・瀬戸ということもあり、また、アイヌ語との関係もあるのかもしれませんが、ガロー・峨廊といった名称も谷の間を川が流れる渓谷という意味もあるので、ともに似たような語源にはなっていますが、その名が語るとおり、低山地であるにもかかわらずゴルジュの様相が見事な渓谷です。

<アクセス>
県道41号の江田駅近くにあるトイレ併設の駐車場のすぐ先、右に入る道から橋脚下をくぐって少し進むと間もなく、背戸峨廊の駐車場となっており、ここからスタートします。

<アプローチ>
無題

ここには、正式には滝ではなく淵であったり、仮称にとどまる滝であったりも含めると10数本の滝があります。
駐車場をスタートし、間もなく沢に降りるルートを辿ると、約10分で「廻り淵」に到着します。
更に右岸沿いのルートを進んでいくと約7分で「トッカケの滝」が現われます。
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沢に入れば色んな角度から楽しめますが、右岸を進むと滝のすぐ横に立つこともできますし、水量も安定していて、なかなか良い滝です。
ここにかかる梯子を登って行くと間もなくゴルジュに掛かる滝が見えますので、トッカケの滝落ち口付近から沢に降り、落ち口を渡渉すると正面に「釜ん淵下流の滝」を見ることができます。
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落差はそれほど大きい訳ではないものの、幽谷の雰囲気が味わえる趣深い滝なので、ここはぜひ沢に降りることをお勧めします。
ここから約25分ほどで右岸奥の枝沢が「不動滝」となっていますが、奥まっている上、水量はほとんどなく、荒れたところを近づくほどではないと思います。
更に沢沿いを進むと約12分で末広がりの姿が綺麗な「片鞍の滝」に着きます。
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ここも結構広い滝壺を持っていますが、左右に移動すると雰囲気が異なり面白いです。
ここから左岸の梯子を登り、更に進むと約10分で屈曲しながら落ちる姿が特徴的な「龍門滝」です。
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段瀑と斜瀑の複合型になっているため実際の落差ほどに感じませんが、なかなか見事です。
更に約15分で、「黄金とろかし」、「黒鍋の淵」へと続きます。
右岸の梯子を登っていき、約10分で、左岸を登る道に進まずそのまま沢を行くと黒々とした深い滝壺を持つ「龍の寝床」ですが、崩落が進み、滝壺は以前よりだいぶ小さくなっています。
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コースに戻って竜の寝床を見下ろしながら進むとすぐ、上流部にある「心字の滝」を俯瞰できます。
更に進んで約7分、岩肌を滑り落ちる文様が印象的な「鹿の子滝」です。
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ここも見る位置で色んな姿を感じられますが、左岸寄りからできるだけ近づいて見た姿はなかなか特徴的です。
ここから左岸の梯子を登っていくと間もなく、すぐ上流に形を変えながらうねるように落ちる「見返り滝」が見えます。
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更に10分ほど進むとこの渓谷のクライマックス、「三連の滝」です。
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上の二段はよく見ないと確認できませんが、下段部は水量も豊富な綺麗な直瀑になっています。

沢登りコースはここで終了となり、尾根コースから戻ることになります。
なお、沢登りコースは歩く時間だけなら2時間ちょっとですが、撮影・休憩等を含めると3,4時間程度見ておいたほうが良いでしょう。
帰路の尾根コースに入り、約10分登っていくと早回りコースとゆっくりコースの分岐です。
前者は40分、後者は1時間の表記がありますが、手書きの時間がいくつか記載され、曖昧です。
前者はそこそこ勾配のある登山道を上り下りしながら戻るルートで、後者は遠回りで尾根筋の緩やかな登山道を戻るルートで、以前は後者のゆっくりコースで約1時間程度でした。
今回は早回りコースで戻りましたが、休憩なしで約55分でしたので、手書きの1時間とか1時間20分の表記はあながち間違っていません。
もしかすると、次第に荒廃していることにより、所要時間も長くなっている可能性は否定できません。
ゆっくりコースの出口も以前と変わったみたいですし、こちらも所要時間は手書きのほうを信用したほうが無難でしょう。

このコース、基本的にルートは整備されているので、登山靴でも問題はありません。
実際、登山靴で散策に来るハイカーは結構多いです。
ただ、沢靴で水の中を積極的に歩きたくなるコースなので、個人的には沢靴を推奨したいです。
以前はまだまともな沢歩きをしたことがなく、フェルトソールの沢靴で行きましたが、ルートに沿って進みました。
今回は、アクアステルスソールの沢靴で行きましたが、フェルトのほうがグリップが良さそうと感じるところが何箇所かありました。
そういうわけで、今回はシャワークライムはしませんでしたが、廻り淵、龍門滝、龍の寝床、心字の滝などは、登っていけそうな印象を受けましたので、これは次回訪問時の宿題としたいと思います。

ただ、一般の方への注意として、昨年の豪雨により、何箇所か大きな崩落・倒木が見受けられ、災害の爪痕が痛いほど感じられます。
元々、鎖場、梯子などが多いコースでもあるため、遊歩道完備の散策路とは思わないでください。
実際、滑落による死亡事故も過去に起きています。

今回、何箇所かの荒れた姿を見て悲しい気持ちになりましたが、人の手によるものではなく、災害による自然の姿とも言えます。
もちろん、これも自然の1つとして受け入れつつ、時間がかかっても、以前の美しい姿を取り戻して欲しいところです。
チェック

小木森滝

2016.07.27(Wed)

三重県紀北町にある「小木森滝」

滝仲間を双門の滝に案内する遠征で、代わりに案内してもらいました。
巨瀑という言葉が相応しい、モンスター級の滝です。
訪問は、7月18日です。

<アクセス>
国道42号、往古橋北の信号から林道を進みます。
前半はそれほど問題ありませんが、次第に悪路となり、落石も多いので、車高の高い車でないと厳しいです。
花抜峠に向かう登山道入口付近(小さな目印あり)に数台ほど路肩に駐車できるスペースがあり、ここからスタートします。

<アプローチ>
小木森滝ルート

スタート地点から約200m戻り、なだらかなザレ場を利用して沢に降り、堰堤手前で渡渉します(スタートから約5分)。
堰堤脇から踏み跡(ところどころマーキングあり)があるので、それに従い、しばらくほぼ標高を変えることなく進みます。
沢音が近づいてきたところで分岐があり、2つに分かれますが、ここは正面(左側)に進みます。ちなみに、広めの右側の道は大滝に向かうルートです。
小木森滝方面に進むとすぐ尾根筋になっており、そのまま進むと落ち口へのルートとなっていますが、その手前で、下にピンクテープのマーキングがありますので、それを目印にやや急な斜面を慎重に降ります。
マーキングを見つけながら5,60m下ってから、トラバースしつつ沢方面に高度を下げながら進んでいくと、スタートから約35分で中段滝壺に到着します。

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ここから一望できる姿はその全容ではないにもかかわらず、圧倒的な存在感を持った巨瀑です。

数年前までは、ハーネス等を使って懸垂降下で行くとも言われていましたから、ルートを確立してくれた方々に感謝の念は尽きません。
今では40分弱で到達できる滝ですが、ところどころトラバースもあり、また、ルートをロスすると危険な場所に出てしまう場所でもあります。
それほど、直下へは地形の弱点を突いた、これしかないとも言えるような行程となるので、行かれる方は自己責任となります。
また、ヤマビルがたくさん棲息するエリアでもあります。

今回は時間の都合もあり、小木森滝の落ち口・下段滝壺のほか、近くにある滝(ケン淵滝など)も行けませんでしたが、当初からそれは承知の上でした。
次回行く機会があれば、今度はそれらにも足を延ばしたいと思います。

なお、足回りについては、登山靴でも問題ありませんが、濡れた岩場で滑りにくいソールのものが良いと思われます。

【追記】
facebookにて、ルートについてアドバイスいただいたので、追記します。
私達は、大滝への分岐から正面よりやや左方向、落ち口方面に進みましたが、「南から東への尾根(落口への尾根から東にトラバースして乗る尾根)にダイレクトに乗るのが最短ルート」とのことです。
アドバイスありがとうございました。次回訪問時は、そちらのルートを確認したいと思います。
チェック

迷滝

2016.07.22(Fri)

奈良県五條市にある「迷滝」

滝仲間を双門の滝に案内する遠征で、併せてアタックしてきました。
周囲の景観、滝の流身、それらの織り成す空間は、本当に素晴らしいものでした。
訪問は、7月16日です。

<アクセス>
国道168号から県道235号に入り、更に舟ノ川沿いの林道をしばらく進むと、ヒウラ谷との出合い付近の橋を渡ってすぐ左手に広場があり、ここが駐車スペースとなります。
ここに駐車し、そのまま渡渉して林道をスタートします。

<アプローチ>
迷滝
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おそらく昔は作業で使われていたと思われ、崩落が進んでいるものの、しっかりした林道で、ずっとヒウラ谷の右岸を進みます。
いくつか崩落箇所を越えますが、トラバースするほどでもなく、足元にさえ注意すれば問題ありません。
歩き始めて40分ほどで、最初の遠望ポイントに出ます。
ここからではまだまだ物足りない光景ですが、それでもその先を考えるとワクワクする形状であることが見てとれます。
この辺りから道は荒れ始め、何度かガレ場、ザレ場が出てきて、トラバースすることになりますが、これらもある程度歩き慣れた人なら問題ないレベルでしょう。
ただ、危険であることに違いはないので、油断はしないでください。

スタートから50分ちょっとで、何度目かの枝沢が出てその先が分かりづらくなっていますが、木々の奥に林道の名残が見えるので、そこへルートを取ります。
更に少し進むと林道終点となり、再度、遠望できます。
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この先の枝沢を越えるとワイヤーが散乱しているので、これを目印に、ヒウラ谷本流に向け下降し、岩づたいに対岸(左岸)に行きます。
ここまでで約1時間ちょっとです。
ここで、上の樹林帯に目を向けると踏み跡が分かります。
この樹林帯は傾斜がありますが、九十九折にルートを取れば難所はありません。
滝の方向を確認しながら登っていくと、滝直下に到達できます(スタートから約1時間半弱)。

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迷うことなく辿り着ける滝ですが、その景観、滝の美しさは比類なきもので、超一級品の素晴らしい滝です。
どんな言葉も陳腐に聞こえてしまうほど、言葉を失う感動を覚えた数少ない滝の1つでもあります。
その美しさには心を惑わされるでしょう。

なお、足回りは最初の渡渉以外は、登山靴でも問題ありません。
ただ、滝前で移動し遊びたければ、沢靴のほうが良いかもしれません。
滝前で滑ると、そのまま滑落の危険があるので、注意が必要です。
また、ヤマビルの生息域なので、暖かい時期は、気をつけてください。
チェック

百間滝

2016.06.19(Sun)

長野県木曽町にある「百間滝」

滝仲間とともに、御嶽山にある百間滝の1つに滝壺を目指して行ってきました。
訪問は、6月11日です。

<アクセス>
県道20号から県道473号に入り、更に白崩林道を進んで行くと、六合目中の湯駐車場があります。
ここに駐車し、中の湯温泉方面にある登山道に向かってスタートします。

<アプローチ>
無題
案内板のある登山道に入るとすぐ、御嶽山山頂方面と百間滝方面の分岐案内があり、それに従い左に入ります。
基本的に前半はひたすら下り、沢をいくつか越えた後の後半は、緩やかな登りになります。
標高を200m下げたあと150m上げるイメージで、ところどころ足場の悪いところもあるので注意は必要です。

駐車場から約1時間で廃屋となった百間滝小屋に到着します。
ちなみにここからは、木々の間から申し訳程度に見えるだけです。

その僅かなビューポイントには簡易的に虎ロープが張られていますが、ここに見える踏み跡が降下地点となります。
ここに廃道となった滝壺へのルートがあり、階段の名残を降りて行くと、ここから一気に梯子・ロープ・斜面のトラバースを経て約100mちょっと高度を下げます。

左岸の岩壁を背にしつつ少し進むと祠跡があり、ここを過ぎて間もなく、すぐ下に沢が見えますが、そのまま岩壁脇を伝って行けるところまで進みます。
ほどなく百間滝が見えたら崩落地点から脆い地盤のところを数メートル慎重に降りて沢に出て、あとは滝に向かって数十メートル進むだけです。
降下を始めてから40分弱、スタートからトータルで1時間40分ほどで滝直下に到達できます。

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滝前は開けていますが、崩落した岩も散乱し、爽快感と同時に、圧倒され畏怖の念を抱かずにはいられません。
滝は豪快な直瀑で落差約40mですが、周囲の絶壁と合わせた景観は迫力があります。

なお、足回りは基本的に登山靴で問題ないでしょう。滝前で自由に動きたければ沢に入る前提で。

(注意事項)
滝壺へのルートは、元々修験者の滝行用にある程度は整備されていたようですが、平成26年の木曽地域の豪雨後はかなり荒廃し、廃道と化しています。
また、平成27年の御嶽山噴火もあり、慣れた人であれば大丈夫とはいえ、危険を伴います。
地形を見れば分かりますが、急傾斜のところに作られたルートです。
何かあっても、それはすべて自己責任となることを留意してください。

ちなみに、前掲した百間滝小屋からは良く見えないという部分ですが、百間滝小屋から油木美林道に少し先に進むと、しっかり御嶽山を背にした雄大な光景を目にすることができます。
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更に少し進むと、大正滝、雄蝶滝、雌蝶滝も展望できる場所があったようですが、それは後から聞かされました。
既に時間との勝負だったため、後ろ髪を引かれる思いで帰路につきました。
チェック

津室沢大滝

2016.06.08(Wed)

群馬県沼田市にある「津室沢大滝」

正式には無名のようですが、その筋?では知られている隠れた美瀑です。
百四丈の滝で御一緒した滝仲間Mさんから以前から「ぜひその美しい姿を撮ってほしい滝」と言われていて、今回同行していただきました。
訪問は、6月5日です。

<アクセス>
国道120号から平川小学校方面に入り、道なりにしばらく進み、平川不動滝のある古瀧庵不動尊の看板もやり過ごして更に進むとY字の分岐路がありますが、右に進みます。
今回は落石等はかなり少なかったですが、元々落石の多いエリアなので注意は必要です。
舗装された林道終点部分に車止めゲートがあり、手前の退避スペースに駐車し、スタートします。

<アプローチ>
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林道をしばらく進みます。基本的に、泙川(ひらかわ。旧名たにがわ)沿いのほぼ平坦な道ですが、ところどころ崩落が見られます。
約20分で1つめのトンネルがあり、更に約35分で2つめのトンネルがあります。ここを過ぎると間もなく沢に降りる道があります。
仮に三重泉沢橋に出てしまったときは少しだけ通り過ぎています。
降りた先の沢は三重泉沢で、泙川の枝沢となっており、これを下ると間もなく現われる堰堤を降ります。

ちなみにこの日、事前の天気予報では芳しくなかったのですが、当日になると予報が変わり、うってかわっての青空でした。
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三重泉沢から泙川本流に出合うと、とても綺麗なエメラルドグリーンの清流となります。
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この本流を遡るとすぐに、右手に枝沢が見え、ここが目的の津室沢です。
出合い部分に1mほどの小滝があり、その奥にゴルジュが確認できます。この部分が3段25mの滝となっていて、ルート上で一番の難所となります。
ここは後から見に行くことにして、津室沢の右岸を尾根筋に沿って急登して高巻きます。
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(もう1人の同行メンバーPさんからお借りした写真)

木の根や岩を利用しながら慎重に進みます。
途中、3段25m滝を俯瞰できますが、なかなか格好良い形をしています。
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この先もそれほどの難所ではありませんが、かなりの急斜面となる部分も多く、慎重に進む必要があります。
25m滝を高巻いて沢に降りますが、地形の関係で約70m高度を上げてから約30m沢に向けて降下することになります。
そのため、場所によっては、滑落すれば命の保証はありません。
なお、ところどころピンクテープ、踏み跡、ワイヤー、残置ロープの残骸があるので、それを目印にしましょう。
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沢に降りて遡るとすぐ小さな段瀑があり、なかなか綺麗です。
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滑床を進むと間もなく、小さなゴルジュに5m滝があり、小ぶりながらも見事です。
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ここは少し手前の右岸から簡単に巻けます。
更に滑床を進んでいくと、トータル約2時間で、目当ての津室沢大滝に到着です。

3段で45m、個性的な滝が多い群馬県にあって、珍しく端正で美しい見事な滝です。
ただ、その中でも個性はあり、控えめながらしっかり自己主張はする清楚な素晴らしい滝です。
左岸、右岸、正面と、見る位置によって印象は異なります。
どちらかというと右岸側が水量の多い主瀑で、左岸側は水量が少し劣る分岐部分といった感じです。
この写真では伝わりませんが、実際に目にすると規模と美しさに見惚れます。
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約1時間半の滞在後、今度は3段25m滝を目指します。
往路同様に慎重に尾根筋をトラバースし、まずは俯瞰できる場所へ。
この辺からザイルを垂らせば安全に行けそうですが、トラバースしつつ降りる感じになりそうなので、いったん津室沢出合いの1m滝上から右岸沿いに進みます。
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3段目は深い滝壺で左岸は進めないので、右岸の一択ですが、堆積した落ち葉と柔らかい地面、ホールドしづらい岩に難儀します。
強引に行けそうですが、帰りを考えると、慎重なルートシミュレーションが必要です。
今回は案内してくれたMさんが、強行突破の後、ザイルを垂らしてくれました。
突破後に急勾配の岩肌をトラバースすると2段目の滝壺に出ます。
岩沿いにへつりながら、進むと反対側に出ることができます。
ここからだと落差をあまり感じることはできませんが、切り立った断崖を抉るように落下する姿は見事でした。
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なお、津室沢の川床は見た目ではあまり分かりませんが意外とフリクションが弱く、滑りやすいので、フェルトが一番グリップが効きそうでした。
一方、尾根筋の高巻きを考えるとラバーソールが良さそうです。
ラバーのステルスソールのキャニオニングシューズで行きましたが、トータルではアクアステルスにすれば良かった気もします。

ともあれ、これだけの美瀑に出逢うことができ、大満足の行程でした。

同行いただいたMさん、Pさん、ありがとうございました。
併せて、好きな滝を目の前にすると撮影に没頭してしまう悪い癖が出てしまい、御迷惑をおかけしました。
懲りずに、またよろしくお願いします。
チェック

鼓滝

2015.12.06(Sun)

福島県福島市にある「鼓滝」

高湯不動滝の下流に位置し、情報も少なくあまり知られていない幻の滝とも言えます。
訪問は、11月28日です。

<アクセス>
県道70号から信夫温泉方面に入り、さらに林道を進みます。基本的に舗装されていますが、廃道となっており、道も狭い上、落石等も多いので、注意が必要です。県道から約1.5キロ進むと、急な左カーブの約100m手前に大きな倒木があり、その前のカーブ付近に駐車してスタートします。

<アプローチ>
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廃林道をしばらく進みます。
舗装されており、ところどころガードレールのある道ですが、廃道ゆえか、崩落、欠損、落石、倒木、藪等が見受けられます。
最初の分岐は、上(右)に進みます。藪が多くて道に見えないかもしれませんが、気を付けていれば見落としはないでしょう。

約10分進むと、大規模な崩落と倒木があり、強行突破も可能だと思いますが、右上から小さく迂回したほうが安全です。
なお、迂回ルート上にはまるで邪魔するかのようにバラ科の木がたくさんあります。

次に出てくる分岐は、下(左)に向かいます。
堰堤が見えたら、木の根等を利用して数メートル下の沢に降下しますが、斜面の足場は意外と脆いです。
なお、ここまでで約2キロ、時間にして約40分です。

沢に下りたら、あとは上流を目指して進むだけですが、渡渉するなり、左岸を進み続けるなり、沢を遡上するなり、それぞれ進みやすいルートを選びましょう。
ところどころ巨岩もありますが、難所はありません。
沢に下りてから約500m、時間にして約20分で滝前に到着です。

落差約40mあり、豪快な部分と繊細な部分も垣間見えるような複雑な形状で流れ落ち、しかも下段付近の抉れ、周囲の深い滝壺と岩肌と相まって、なかなか見事です。
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アプローチ上、ルートは荒廃し、藪が多いことから落葉時期を狙いましたが、緑か紅葉に彩られた姿を見たいと感じます。
マイナーだけれど、とても美しい滝です。
訪問する人も少ないことから、滝前はありのままの雄大な自然を体感できます。

なお、帰路につこうとした矢先、岩の上に動物の糞がありました。大きさと形状から、「もしや?」と思いましたが、案の定、ツキノワグマのものだったようです。結構新鮮だったので、同日の朝、あの辺を徘徊していたのでしょうか。
情報によるとあの辺りは熊の巣穴も多いようです。
難所はありませんが、むやみやたらに彼らのテリトリーを侵すべきではないと思いますし、行くにしてもそれなりの装備・意識でアタックすることが大事でしょう。
チェック

柳沢(赤岩滝、黒岩滝、天女滝)

2015.11.16(Mon)

栃木県日光市にある「柳沢」

奥日光の西ノ湖手前にある沢で、赤岩滝、黒岩滝、天女滝のほか、無名でも様々な滝が楽しめる沢です。
訪問は、10月3日です。

<アクセス>
国道120号沿い、戦場ケ原手前の赤沼車庫の駐車場から低公害バスに乗り、西ノ湖入口で下車し、ここからスタートします。

<アプローチ>
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しばらくは林道歩きが続きます。
基本的に、赤岩滝の案内に従って進めば良いので、そこまでは迷うことはありません。
歩き始めて50分くらいで、本流を渡渉し、今度は右岸を進みます。
そこから30分ほど進み、左岸から流れ込む沢のほうに進むと赤岩滝ですが、今回は、先に黒岩滝と天女滝に向かいます。

この辺りからは、道もなくなり、沢の遡行になります。
規模はそれほど大きくないながらも色んな滝があり、直登、高巻きなど、自由なルート選びもできます。
ただ、数年前に比べてかなり崩落が進んでおり、地形の変化も感じました。

約1時間進んだところで沢の分岐があります。
地形図には沢の表示はありませんが、左岸から流れ込む枝沢に入ります。
約20分ほど進むと、比較的規模の大きな末広がりの分岐瀑が現われます。
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右岸・左岸どちらからでも行けると思いますが、左岸のほうが掴む木もありますし、岩のホールドも効きやすいです。
この滝を越えたすぐ先に、もう少し小さいですが似たような滝があり、ここも左岸のほうが突破しやすいと思います。
更に進むと間もなく、左岸からなかなか見事な滝が落ちており、奥にも滝が連なっています。
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バスの時間の都合もあるので、前回の訪問時から気になっていましたが、今回も横目にしながら本流をそのまま進むとすぐ黒岩滝に到着します。
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黒岩滝は、撮影が難しいですが、複雑な形をした綺麗な分岐瀑です。
ここから右岸の藪を強引によじ登っていくと、黒岩滝の落ち口に出るので注意して降り、そこから間もなく、天女滝に到着します。
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この滝は、「日光四十八滝を歩く」で「天女が空に舞いあがるかのような滝」と紹介されている無名の滝ですが、通称・天女滝で通っている美しい滝です。
ここまで、途中の撮影も含めて約4時間です。
まだ下流部は紅葉には早かったですが、天女滝は紅葉に彩られ、絶景に出会えました。

帰路は下る一方なので時間は短縮できますが、特に黒岩滝前まで降りるところと2つの末広がりの分岐瀑を降りるところは注意が必要です。
基本的に往路と同じルートですが、大きいほうの分岐瀑は、不安があれば藪の中を掻き分けて降りたほうが安全でしょう。

天女滝から約1時間40分で赤岩滝への分岐に到着します。
定石なら濡れないように進むところですが、赤岩滝は今回で4度目なので、沢からそのまま進めるところを行くと、約10分で赤岩滝に到着です。
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やはりその落差と水量、そして周囲の景観には毎度圧倒されます。

この柳沢、唯一の難点は、低公害バスの時間に制約されるところですね。シーズンオフならともかく、ここから赤沼車庫まで舗装路をひたすら歩くのは避けたいところですから。
往復の時間を考えると、早朝運行便がある時期の休日が望ましいでしょう。

黒岩滝・天女滝まで行くなら沢靴など、それなりの装備に加え、ある程度の経験は必要ですが、行く人も少ないことから大自然に向き合うことができる行程はとても楽しめます。
チェック

百四丈滝

2015.10.04(Sun)

石川県白山市にある「百四丈滝」

白山の加賀禅定道から見ることができる…とはいえ、見るにはかなりの時間を要する、滝界ではある意味ステータスの一部にもなるであろう名瀑です。
人の縁というか、ひょんなことから私も行くことになりました。
訪問日は、9月20-21日です。

<アクセス>
国道360号からゴンドラリフト山麓駅を目指し、さらにそこから林道を進んで、加賀新道の起点である駐車スペースに駐車して、ここからスタートします。

<アプローチ>
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※ダウンロードしていただくと、大きく表示できます。
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基本的に、登山道の行程が約3分の2、残りが道なき道を突き進む行程です。

加賀新道から登山道を進み、ハライ谷からの桧新宮参道からと合流(約1時間50分)し、加賀禅定道を進みます。禅定道…いわゆる修験道でもあり、平坦な道のりでないことは推して知ることができると思います。
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起点と、途中の標識
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加賀新道と桧新宮参道との合流地点の看板

結構なアップダウンを繰り返しながら、5時過ぎのスタートから約4時間20分で奥長倉避難小屋に到着します。
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この先の美女坂が結構な勾配で、登山道の中で一番キツい場所です。
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美女坂頭

約2時間で百四丈滝展望台に到着です。
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残念ながら、ガスでほとんど見ることはできませんでした。
ここから30分ほどで天池に到着です。
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いよいよ、「道」と別れを告げます。

ここからの行程が一番の問題で、それまでは体力さえあればちゃんとした登山道なので、誰でも行けます。
ですが、この後は、道のない場所を強引に降下して滝下に向かうことになるので、現地の地形を判断できること、地形図を読めること、そしてGPSで現在地を把握できること…この3つのいずれも必要となります。
最初のうちは薮も低いので、その中の比較的進みやすそうなところを強引に降下します。
GPSにより現在地を把握しつつ、地形図、現地の地形から岩のゴロゴロした水流跡を見つけます。
ここからしばらく降下を続けますが、そのまま進むと崖に突き当たるので、巨大岩を過ぎた辺りから適当な目星をつけ、小尾根を越えて隣の水流跡を目指します。
はっきり言って、激藪、灌木そして小高木の中を強行突破するので、歩き良さそうな場所なんてどこにもありません。
突破すると、百四丈滝が目に飛び込んできます。
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この辺から、水が流れているので、急傾斜の沢を下っていくことになります。
そうして降下開始から約4時間でようやく百四丈滝に到着しました。
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滝の迫力はもとより、岩盤の圧倒的迫力は凄まじいものがあります。
基本的に美瀑LOVEで、直瀑に萌えるわけじゃないのですが、直瀑好きにはたまらない空間だと思います。
思い残す点があるとすれば、水量が多すぎて、登山靴のみでは直下に近寄ることができなかったことでしょう。

降下は、スムーズなら3時間程度だと思いますが、地図読み等をしながら慎重に進んだこと、一度降下しすぎたこと、小尾根越えポイントを探すのに時間がかかったことで4時間くらいでした。
ただ、やはり奥深い山中であることを踏まえ、行程には余裕を見てプランニングすることが重要です。我々は余裕を見た行程を組んだにもかかわらず、結果的には到着したのが日没間際でした。

数枚撮影後、寝床となるツェルト設営を済ませ、夕食準備をしているとすぐに暗くなりました。
なお、スペースですが、一枚岩とその下に石がゴロゴロした平場が少しあるので、一枚岩に1人、その下の平場に1-2人といったところです。
滝前はかなりの寒さと強風で、ツェルトポールが倒れること数回でした。
夜中、ふと顔を出すと満天の星空…轟音でいずれにしろほとんど眠れそうもなかったので、星空&滝の撮影をしていました。
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翌朝、朝食後、少しだけ撮影をしました。
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名残惜しいですが、いつまでも長居することは、この日のうちに帰れないことを意味するので7時頃出発。
下からなので基本的にルートの目星はつけやすいですが、やはりそれも視界があるところまで。
地形図をもとに地形の落ち込んだ水流跡をできるだけ進みますが、大岩が目に入ったら、その少し上を高巻くようなイメージで左へ進み小尾根を越えると良いと思います。
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水流跡が姿を消したあとは、藪を掴んで登るのみと考えていましたが、なかなか先に進めないところも多く、色々移動しながら行けそうな場所を探してはそこに進むということを繰り返して4時間半ほど(休憩30分ほどを加え、実質5時間)で天池に到着しました。

既に1時を過ぎているので、昼食をちゃんと食べていると日没には間に合わないので、携行食のみで済ませて下山開始です。
わずかばかりの小休止を挟みつつ、夕方5時過ぎに駐車スペースに戻りました。

歩いていた時間は、往路11時間、復路9時間半ほどですが、休憩、食事、そしてルート選び等を考慮すると、それぞれ12-13時間は考慮したプランが必要です。
また、重要なポイントとなる水場ですが、桧新宮参道側に一か所、御仏供水がありますが、加賀新道から行くのはある意味、寄り道ですし、奥長倉避難小屋にも近くの水場の絵がありますが、場所も分かりませんでしたし、何より普段は枯れているとのことです。したがって、滝から流れてきた沢水を汲んで煮沸して帰りの水とするのがベターではないかと。
なお、秋口だったことあり、水は思いのほか消費せず、往復ともに2リッター弱ほど飲んだくらいで済みました。

これほどの大行程、滝前泊ともに初めての体験でしたが、一生忘れることのない貴重な経験、そして思い出になると思います。
併せて、声をかけてくれ、そして同行いただいた戦友(滝仲間)には感謝の言葉が尽きません。自分一人だけだったら、と思うとゾッとします。
チェック

湯川渓谷

2015.08.07(Fri)

福島県二本松市にある「湯川渓谷」

安達太良山塊には数多くの滝がありますが、そのうち一度に数多くの滝を楽しめる渓谷です。
名のある滝は5つで、登山道からも見ることはできますが、それでは面白みがないので、沢登りで踏破してきました。
訪問は、8月1日です。

<アクセス>
国道459号から県道354号に入ると、間もなく安達太良山塩沢登山口駐車場があります。ここに駐車し、登山道からスタートします。

<アプローチ>
遡行図

登山道を約15分進み、分岐の馬返しを右に向かい(①)、3分ほどで沢に出たら入渓します(②)。
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40分ほど進むと、最初の5m小滝が現れます(③)。右岸・左岸どちらでも行けそうですが、右岸の直登で簡単に突破でき、4分ほど進むと、2mほどの綺麗な段瀑が見えます(④)。
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更に40分ほど進むと、三階滝F1・F2に到着します(⑤)。
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残念ながらF3はこの位置から見ることはできません。
ピンクテープを頼りに右岸を登ると、登山道から続く踏み跡が見えます。
少し上流部へ進むと梯子があり、これを使って踏み跡から三階滝F3に出ることができます(⑥)。
なお、三階滝をそのまま登ることもできるようですが、ザイル等があったほうが良さそうです。
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ここから渓流瀑帯(⑦)となり、この前後にはいくつか釜があり、腰上くらいまで浸かりそうな場所もあります。底が見えないときは、左岸を高巻いて降下したほうが良いかもしれません。
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渓流瀑帯から20分ほどで相恋の滝が見えてきます(⑧)。
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ここから穏やかなナメを進むと10分ほどで八幡滝(⑨)です。
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いよいよ湯川渓谷の核心部に近づいてきたところで、二股に分かれますが、その出合い右股にかかるのがこの八幡滝です。

ここの左岸から簡単に登れるので、あとはしばらく傾斜のあるナメを進んでいくと10分ほどで中の滝です(⑩)。
ここも左岸から登れますが、岩が滑りやすくなっており、帰路は左岸の踏み跡を使って藪漕ぎで迂回したほうが安全です。
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10分ほどで斜瀑があり、ここは天然のウォータースライダーとも呼ばれるようです(⑪)。
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このあと10分ほどで最後の滝、霧降の滝に出会えますが、途中に大規模な倒木地帯があります。
八幡滝から中の滝を経由して霧降の滝まで向かうコースは、以前は登山道の1つのコースとなっていましたが、今では危険につき廃コースとされていますから整備されることもないでしょう。
倒木等が進めば、いずれ霧降の滝まで向かうルートも寸断され、幻の滝と化してしまうかもしれません。
こうして到着したのが、このコースの最終地点、霧降の滝です(⑫)。
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湯川渓谷のクライマックスを飾るにふさわしい、見事な滝で、見ていてまったく飽きることがありませんでした。

ここまで約3時間の行程でしたが、帰路は八幡滝まで下ってから登山道に出て、そこから下山してきました。
駐車場まで約1時間20分でしたので、往復4時間20分、休憩・撮影等も含めると、約6時間程度の行程となります。

完全に沢を進むも良し、危険を感じたら部分的に巻くも良し、なかなかバリエーションに富んだ楽しいコースです。
なお、沢コースを進むなら当然に沢靴必須ですし、ヘルメットもあったほうがいいです。
岩肌は場所によって地質が異なるようで、グリップが良く効く場所もありますが、上流部の黒い岩は苔によるヌメりがかなり強く感じました。ソールはアクアでもフェルトでも大丈夫でしょうけれど、総じてみるとアクアのほうが良いかもしれませんね。
また、なくても大丈夫ですが、もしものために補助道具(スリング・カラビナ・ハーネス・ザイル等)はあると安心でしょう。
チェック

プロフィール

すずき

Author:すずき
滝を求めて、趣味のカメラを携え、東奔西走しています。
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