ニ天の滝&中の滝

2016.10.02(Sun)

秋田県仙北市にある「ニ天の滝」

事の発端は5年ほど前に、絶版となった「あきた滝300」の最後の一冊を著者の佐藤俊正さんから譲っていただいたことに遡ります。
そして昨年、私の直前に佐藤さんから同様にこの本を入手できた滝仲間さんとはしばらく連絡は途絶えていましたが、とあるきっかけからまた連絡するようになりました。
そして、その方から「あきたの滝500」が出たこと、佐藤さんに秋田を案内してもらえるということを聞いて、同行させてもらったことが大きなきっかけです。
その際、ニ天の滝に行きたいという話を2人でしたところ、佐藤さんから案内の快諾を得ることができ、また、佐藤さん及びその滝・撮影仲間さんたちの人柄に触れ、交流を持たせていただける幸運に恵まれました。
そうした中、今年の5月辺りから佐藤さんと連絡をとりつつ、日程調整を行い、ニ天の滝を目指し、今回4人で秋田に遠征をしてきました。
道の駅鹿角で佐藤さんと再会を果たし、そこから宝仙湖近くのプレイパーク戸瀬へ。ここで、同行させていただく中泉さん、川見さん、ながのさん(字が分からないのでかな表記にしています。)と合流しました。ちなみに中泉さんは去年もお会いしているので、久々の再会です。
ニ天の滝は、基本的には下流側からのアプローチですが、今回、上流部からニ天の滝を目指し、下流の中の滝を経て、下流部に抜けるプランを用意いただき、まず2台を下流部にデポしてから入渓地点に向かいます。
訪問は、9月22日です。

<アクセス>
国道341号沿い、宝仙湖の北部にあるプレイパーク戸瀬付近から、旧ブナ森林道に入って約10キロ進みます。ニ天の滝・中の滝のある湯渕沢にかかる橋の手前に2,3台の駐車スペースがあり、ここからスタートします。

<アプローチ>
無題
(ダウンロードしていただくと、大きな画像で見ることができます。)

湯渕沢にかかる橋手前の藪の中を沢に沿って下流部へ進み、沢に降ります。
ここからは基本的に沢をひたすら下って行きます。
ところどころ深い場所もありますが、ほぼ標高差を変えることなく進むので難所は一切ありません。
約45分ほどで、まずはニ天の滝の落ち口に着きます。
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ここから落ちて死んでいる人もそこそこいるようで、近づけるところまで近づいてみました。ここから周囲の景観を見るだけでも、ニ天の滝がかなりの落差を持っていることが分かります。
ここから降下することはできないので、いったん約500mほど、沢を戻ります。
沢が大きくカーブしているところから急斜面を約70m一気に登りますが、尾根に取り付くのはちょっと大変で、沢靴にピンスパイクを装着し、用意していただいたザイルを補助に登りました。
そこから馬の背になった尾根を下り、緩やかな傾斜になったらここから藪漕ぎしながらニ天の滝前に周りこむようなイメージで進みます。
尾根に取り付くところから約40分ほどでニ天の滝に到着です。
なお、こうしてみると簡単なようですが、尾根に取り付くところから滝前に下って行くところまで、ピンポイントでのルートファインディングが重要です。
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幅広の直瀑かと思いきや、分岐瀑の要素も兼ね備えた大きな滝で、切り立った断崖もなかなか見事です。直下から見上げると、まさに天空から真っ直ぐに落ちてくるような姿は雄大かつ優美です。
秋田は滝の宝庫で、東の秋田、西の奈良が横綱と称されるほどですが、その秋田においても屈指の名瀑といえるでしょう。

ここから中の滝を目指し、湯渕沢を下っていきます。
こちらも二天の滝上流部ほどではないにせよ、基本的には大岩を下るようなところはほとんどなく、距離にして約2キロ、標高差にすると約150mほど下るように進むイメージです。
約1時間半で中の滝のやや上流部のカーブしたところに出るので、ここから再びピンスパイク及びザイルを補助に約50m登って尾根に取り付き、ここから傾斜が少し緩くなるところと切れ込んだ沢筋&崖部分とのギリギリのところを狙って約80m下ると、中の滝最下段手前に出ます。
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ここからだと最下段しか見えず、普通の二条の滝と思いがちですが、少し下流部に下ると全景が見えます。2段目付近はひょんぐっていて、最上段から合せるとニ天の滝とほぼ同じくらいの落差があり、なかなか見事です。

時間も押してきているので、早々に下流を目指します。
基本的には右岸・左岸に踏み跡があるところも多く、うまくルートを選べば約45分で沢沿いの踏み跡から抜け、林道を約15分で湯渕沢から宝仙湖に合流するところの少し先、急カーブ付近のデポポイントに到着です。

ここから車でプレイパーク戸瀬に戻りました(上流にデポした車の回収も含めるとそこそこの時間を要します。)。

なお、秋田在住のメンバーはフェルト沢靴でしたが、私は愛用のラバーソールの沢靴で行きました。上流部はほとんど滑ることがなく、急斜面においてもフェルトよりグリップは確実に効きます。一方、二天の滝から中の滝まで(上流部の尾根に取り付く付近)は苔生した岩も多く、多少滑ることもあり、フェルトのほうが安定して歩ける感じではありました。全体の行程で見ると一長一短だと思いますが、履き慣れたものが良いかもしれません。

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<あとがき>
なお、今回の行程では、事前に皆さんにかなりの準備をしていただいていたことを道中で知りました。初訪問の我々が危険に晒されることなく踏破できるよう気配りいただき、とりわけ、川見さんとながのさんは、お盆の時期に、下流から入ってマーキングをつけながらニ天の滝上流部まで行って往復するという行程をとってくださっていました。
おふたりとは、この日の行程のみではありましたが、感謝の念が絶えません。

またこれだけでなく、皆さんには翌日も盛大なおもてなしをしていただいたので、それについても触れたいと思います。
初日、佐藤さんと合流した際、明日は夜の準備(きりたんぽ鍋)があるので別の仲間が滝に同行すると伺っていました。翌日、佐藤さんには桃洞の滝入口まで御一緒いただき、そこで前日に引き続き中泉さん、そして昨年御一緒いただいた小谷部さんと合流し、桃洞の滝まで同行いただきました。
予定では九階の滝まででしたが、前日からの雨もあり、桃洞の滝でいったん解散し、我々はお手軽滝をいくつか見て周ってコテージに戻り、皆さんに挨拶を済ませた後、温泉に入りました。

佐藤さんから電話をいただき、佐藤さんたちの泊まっているコテージにお邪魔し、夜の宴が始まります。
様々なお酒類はもちろん、なにより天然なめこ汁、天然舞茸と比内地鶏仕立てのきりたんぽ鍋、そして北海道直送ラム肉のジンギスカン・・・その美味しさ、それ以上に佐藤さんたちからの心遣いに本当に感動しました。
遅れて、ラム肉を提供くださった土谷さんも合流し、いっそう滝・写真の話で盛り上がり、来年のプランもさっそく話を進めさせていただきました。

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併せて、昨年名刺でお知らせした私のHPを見て写真を「素晴らしい」と褒めていただき、佐藤さんたちが2年ごとに開催している写真展に、「再来年の開催時にぜひ出展して欲しい」とまで言っていただける光栄に感謝・感動が止まりませんでした。特に小谷部さんは数多くのコンテストでグランプリをとっており、有名な風景写真カメラマンとも親交があるので、そういった方と同じ舞台で写真を展示いただけるというのはこの上ない光栄でした。

その後、関東から同行した3人は先にコテージに戻りましたが、引き続き写真談義をさせていただき、土谷さんからは「帰りに食べて」とブドウもいただきました。
佐藤さん、小谷部さん、土谷さんが就寝した後も、中泉さんとは写真談義に花が咲き、気がつけば深夜11時40分過ぎ・・・中泉さんとは1時間ほど2人で話しこんでいたようです。
翌日も朝食まで用意してくださり、最後は出発前に記念撮影をしてから、来年の再会を誓って帰路につきました。
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(佐藤さんからは掲載許可を頂いています。顔出しOKの方もいますが、今回、佐藤さんと自分のみ顔出ししています。)

本当に、皆さんとこうして交流を深めさせていただけることに感謝するとともに、改めて佐藤さんの人柄に触れ、仲間が集まることも納得させられました。
私に限らず、滝の本を参考に滝を巡っている滝ヤは多いですし、そういう身からするとその本の著者と知り合える機会はそうそうありません。それにとどまらず、実際に一緒に行けたり交流を持ったりできるのは、その本のファンであればあるほど、嬉しさも大きいものです。そして、その方から、「むしろ本を見てその滝に行きたいと言ってくれる、こうして来てくれることが嬉しい」とまで言っていただけるのは本当に嬉しいものです。

併せて、今回ニ天の滝から中の滝までの行程において、改めて佐藤さんの凄さを感じたことも申し添えます。第一次ベビーブーム世代にもかかわらず、歩きは軽快で、沢においても迷うことなく安定した歩行で、仲間の方と話す中で、自分たちも佐藤さんと知り合ってそれに驚かされつつ、御一緒いただく中でそれに付いて行けるようになったと伺いました。油断していれば簡単に視界から消えてしまうほどで、一緒に行った滝仲間も舌を巻き、ついていくのは諦めたと言っていました。私は、意地でも付いて行こうと心に決め何とか離れることなく付いていくことができましたが、歩くのが早いと言われることが多い私でもなんとか付いて行けるほどでした。

人柄だけでなく、そういった姿を拝見して、改めて自分もこの先々もこのようになりたいと強く感じました。
この場を借りて改めて、佐藤さん、中泉さん、小谷部さん、土谷さん、川見さん、ながのさんにお礼を申し上げます。
ありがとうございました。そして、今後ともよろしくお願いします。
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Author:すずき
滝を求めて、趣味のカメラを携え、東奔西走しています。
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